プリエ4

 プリエが深まるにつれ景色も徐々に低い位置での眺めへと変わり、近づいてくる大地の気配もさらに鮮明になります。
 足の裏が柔らかく、そして大きくなったように感じられ、足の指は気持ちよく広がります。
 
 微風が脛、ふくらはぎ、膝、そして腿をそっと撫で上げて行き、下腹部は全身を包んでいる光を集めて凝縮したエネルギーで満ち溢れます。 

 大地の暖かさを感じ、足首がリラックスすると床からはリバウンドのような弾力が返され、その瞬間、丹田に一粒の種が発芽するかのような「うずき」が生まれます。
 この感覚に導かれ、下腹部から放たれたエネルギーで床を押すと、身体は再び大地から空へと向かって育って行くのです。