クラシック・バレエの枠に捉われないアプローチで身体という「場」の素晴らしさを発見し、心と身体をより気持ちよく繋げていく体験を大切にしています。

 気功、コンテンポラリー・ダンス、ボディワーク、イメージ・トレーニングなどの要素も取り入れ、楽器とも言える身体を調律していく過程を通して、音、香り、温度、光、感触、感情など、自分の外側と内側に起こっている様々な変化をより鮮明に経験する旅こそステージであり、パフォーマンスです。

 ストレスが健康に及ぼす影響を鑑みても明らかなように、心は身体に変化を起こしますが、身体もまた心に耳を傾けてもらう事を促します。考え、悩み、苦しんでも見つからなかった答えが身体の変化によって導き出されたり、心がある状態になる事で身体が開放されたりと、心と身体は絶妙なパートナーシップで、日々、私たちに多くのサインや気付きを発信してくれているのです。

 言葉では表現出来ない事さえも身体は雄弁に語ります。身体は一つの宇宙なのです。そして、その宇宙が調和で満たされている時、私たちの日々にも美しい場面が増えるのではないかと感じます。
 肉体を手放す時はどんな人にもやって来ますが、せめてこの身体に住み続けている間は、その「場」を少しでも居心地の良い「社」にする事が、人生そのものも豊かにするのではないでしょうか。

 心が躍れば身体も踊る。そして、その逆もまた然りなのです。

長谷川直志
クールバレエ主宰

2023年10月22日撮影