ピエトロ・ナルディーニ

 バロック三昧した後、ナルディーニの曲を聴くと自分がリセットされます。

 デコラティヴで甘美なバロックの旋律につられて大地から浮かびそうな感覚になっている時、ピエトロ・ナルディーニの非常に優美でありながらもシンプルなメロディーは、心身をいい塩梅でグラウンディングさせてくれるのです。

 バロックの余韻が十分に残る中で古典派へとさりげなく衣替えしていくような彼の作品は、厳密に分類するとギャラント様式になるのかも知れませんが、バロック音楽好きの方にとっても素敵なコーヒーブレイクとなり、とても「すっきり」としたひと時を届けてくれるのではないでしょうか。

 日常的な感覚に例えるならば、お肉が続いた後にいただく素材の良さが全面に出たフレッシュな野菜料理  - そんな感じかも知れません。