メラルティンとメリカント

 銀、白、グレーの冬空を眺めながら聴く北欧の調べに心洗われる時間 。エルッキ・メラルティンとオスカル・メリカントの音楽は、決して刺すような冷たさではなく、ひんやりとして透明な冬のヴェールが肌に触れたり離れたりしているかのような感触で流れて行きます。

 フィンランドから世界へと北欧の情景を送ってくれたこの二人の作曲家が描く世界は、静かだけれども暗くはなく、とても繊細でありながら甘過ぎない美しさに満ちています。

 薄氷の上で風に運ばれながら踊っている –  そんな気分にさせてくれる素敵な音楽です。