許さない限り、私たちは許せない対象に繋がれたままです。
ちょっと変な例えかも知れませんが、それはまるで逃亡を防ぐために常に犯人とぴったりくっついている警察官のようなものです。
何があっても絶対に逃がさない - そんな状態です。
一方、犯人の意識は自分を見張っている警察官へ向けられている訳ではありません。それどころか、おそらくこれから先の自分自身の事で頭がいっぱいなのではないでしょうか。
犯人と繋がったままの私たちは、相手次第で右に左に、前に後ろに振り回され、引きずられ、自分自身の動きをコントロールする事すら出来ないまま、本来なら一緒に居たくもない人物に頭と心の中にまで侵入することを許可し、日々の感情までかき乱されてしまいます。
捕えている側が、実は捕らわれていたというオチです。
このような状況下で負の鎖を断ち切る選択が出来るのは、相手と自分を繋ぎとめたままでいる私たち自身です。