かえり船 田端義夫

 故国を目指す船の上、涙を波に託して流れのままに辿り着いた風景に、一体、どれだけの悲しみと苦しみが溢れていたのか想像する事すら出来ません。

 命で命を繋いで下さった方々に、哀悼の意と心からの感謝を込めて。