台湾では知らない人はいないと言ってもいい「雨夜花」ですが、日本でも長きに渡って愛されている美しい歌です。
雨夜花雨夜花
受風雨吹落地
無人看見每日怨嗟
花謝落土不再回
この部分の歌詞を意訳すると – 雨の夜に咲いた花は風雨に打たれて地に落ちてしまった。見返る人もなく嘆く日々。落ちてしまった花はもう蘇る事はない – という感じです。
離れている間に愛する人が他の誰かと結婚していた事を知って深い悲しみに包まれ、帰る場所もなく夜の世界で生きて行く女性の心を雨が降る夜に咲いている花に例えたこの歌は、沢山の著名なアーティストがカヴァーしていますが、個人的には鄧麗君(テレサ・テン)さんの繊細で切ない歌唱が深く心に沁みます。
異国の地で一人旅立たれたアジアを代表する歌姫テレサ・テンさん。冷たい雨が降る夜は、美しいテレサさんが歌う「雨夜花」がどこからともなく聞こえてきます。